秋、という季節が大好きです。
春と夏、気持ちが外に向かっていくのに対し 秋は 気持ちを内側に向けてくれます。(天南星持ちで) 外に行きすぎる私に丁度よく、行きすぎた気持ちと人生観は 真ん中に落ち着きます。
一昨日の雷雨は、夏のほてりをすっかり流してくれました。
ちょうど食事中で 息子を叱っているタイミングで空が光りだし、雷鳴がして、息子はお天道さまに「悪事」がばれて怒っているのだと泣きました。泣き顔が可愛くてしばらく身を寄せ合っていたのですが。
そうじゃない、秋がくるのだと喜んでいるんだよ。お天道さまは、君の全てを見ているけれど ただ見ているだけだ、と伝えました。
そしてハリケーンランプに火をつけて、電子ピアノを引っ張り出し、歌を歌いました。年少のころ幼稚園の担任の先生にコピーしてもらった楽譜です。歌っていると腹が轟くほどの雷鳴が落ちるのでした。
夏、は来客が多くて そしてパートの仕事も繁忙期で 心はすっかり外なのでした。キャンプ場から出勤した日もありました。
わたしは産直事業の経理の手伝いをしています。避暑地の産直は大忙し。ジャラジャラした小銭と10cm近くの札束を何度も数え 銀行を往復します。新札に何度も出会いました。
私や息子に会いにお客さんが毎週のようにきました。来客は、準備の時間を含めて 心が外です。わくわくしているかと思えば、憂鬱になったり。もう昔からですが 当日が近づくにつれて なんだか心細くなってくるのです。それは、ちゃんとした自分である努力をする憂鬱です。
でも誰かのために、献立を考えて、「これは街の百貨店で買って、これは道の駅で買って…」と買い走り、ひとり酒のみながら台所で料理をしているときは至福。こんなときは民宿でもやりたいな、とすら思います。
そして さよならをして ふ〜〜〜 と気が緩むのです。ちゃんとしていない埃まみれの自分に還るのです。
パソコンを閉じて、朝の支度をしなければ。
目覚めて、秋の気配に胸いっぱいになりタイピングした文章でした。