担任の先生から電話がきた話



夕方、担任の先生から着信がありました。
田舎なので 1クラスの人数は少なく、とても丁寧に子どもたちを見てくれます。

何かあったら、「れんらくちょう」か
込み入った話になると電話がかかってきます。


筆箱の中身がすぐに行方不明になるということから、お友だちにやったりやられたり… 先生から何度ご連絡いただいたことか。


最初はドキリとしていた着信も、今回は静かな覚悟をして 留守電の画面をポケットに入れて、習い事へ送るため 子どもと車に乗りこみます。


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先生から電話があったけど、何かした?
… お友だちにケガさせてない?


「してないよ。」


「もしかしたら…. Aちゃん と Bくん と Cくん が 僕に “きみとはあそばないよ” って言ったことかもしれない。先生が理由をきいても Aちゃんは黙っていて Bくんは..」


… それはつらい思いをしたね。


いってらっしゃい。


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息子を見送って 安全で広い場所に駐車し、先生に折り返してみると、クラスメイトから「(一緒にあそぶことを) かんがえさせて」「なかまじゃないよ」と言われていたという息子。先週は悲しい顔がつづいていたそうです。それで1時間目のクラスで話し合いをしたと。


教室でひとり悲しそうにしている息子と 赤ちゃんのときの彼がよぎり、胸がぎゅっとなります。





友だちなんて概念のなかったあの赤ん坊が よくぞこんな複雑な問題に出くわすまでになったな。


ちょっとむすこについて
幼稚園で集団生活に入ったときから息子は、誰よりも弁当を食べるのが遅く、誰よりも支度するのが遅く、一人きりでもどこ吹く風。しかし のんびり屋というには違うし、どうやら周りを見て行動するということに無関心な人でした。無関心なことにはとことん無気力なのです。



小学校に入ると、よりルールや集団生活といったものが主軸になっていきます。



ルールを守ろうとする子と ルールにいない息子。



ルールを破ろうという意識でなく、何かに夢中になると ルールがあること自体を忘れてしまい 、順番待ちの列に並んでいても お友だちが大好きな気持ちが溢れた瞬間、列を抜けて そのお友だちのところへ絡みにいってしまう。けれどきちんと並んでいた後ろの子どもたちにとっては「ぬかされた」「ちゃんとしていない」と思うわけです。

また、あるお友だちのことが好きすぎて 追いかけて、そのお友だちは一人で遊びたい時もあれば他のお友だちと遊びたい気分もあり、とうとう「あそばない」宣言をされたようです。





お迎え待ちの真っ暗な車内。


先生の話を聞きながら


むすこの命式が目の前に浮かぶのでした。







学校は子どもにとって社会なので東方を見ます。


東方という位置は主に

社会・友人や同僚といった外向きで横並びの関係・兄弟姉妹・母親

を表します。

〈日干〉癸
〈中心〉牽牛星 / 戊 ←× 〈東〉調舒星 / 甲
〈若年期〉天将星
〈大運初旬〉鳳閣星

  • 虚気鳳閣

    この子の命式に鳳閣や貫索はありません。「皆に合わせないマイペースさ」は おそらく鳳閣性が強い母(私)の影響でしょう。大運鳳閣の影響をうけて、彼そのものの牽牛星が抑えられている。

    大運はその時期にとりまいているムード、環境を表していて、「幼少期は鳳閣的な人物・ムードの影響を受ける」という暗示です。

    親の質は命式の北方、母親に限れば東方 からとることがスタンダードですが、

    加え、わたしが思うに 大運初旬は親御さんやその時の家庭のムードと一致します。なんせ子ども時代は 環境の大半を親が支配していますから。「どんなご家庭で育ったのかな〜」と初旬はよく気にします。

世界は人の数だけあります。子が産まれたから 子の初旬の星の質が 親から引き出され それをこの子がよく感受(観測)し 世界とする、と考えてみたり。


  • 火剋金

    火剋金と東方という場所から自分自身が鍛えられている型です。
    お友だちからの風当たりは まあ厳しいだろうよと推測できます。
    低学年だと「なんでルールを守らないの!」「はやくして!」「なかまじゃない」など ボーッとしていても あちらから厳しめな働きかけがあるイメージ。
    自然体でいてもすぐにトントンと肩を叩かれるような、お友だちや社会のなかにいて 彼らを常に意識し、対応することによって練られていきます。

  • ストレートな調舒

    「一人きりでもどこふく風」なのは調舒星と天将星。どちらも孤独性のある星です。調舒は孤独、天将は孤高と表現した方が適切でしょうか。
    しかも甲という形で発揮される調舒星ですから、孤独や独特の感性が ストレートに現れてきます。調舒といえば繊細な感性の持ち主ですが、甲からできた調舒はちょっとの衝撃で揺らいだり壊れたりはしません。より物質的ともいえます。
    しかし甲でできた調舒の感受性(日干)は必然的に〈癸-雨露〉ですから、即座に空間がもつ質や形状が心に伝播するベースがあります。

    ガチっと根を張って ありありと真っ直ぐに天に伸びている樹木。
    変に思われるんじゃないか・僕はどうせひとりぼっち..寂しいな..シクシク・皆に合わせながら自分らしさをだしていこう… という反省や技巧をつかわない 堂々たる調舒星です。
    (きっと癸の人は 自分を癒すための「ぼっち」を気にしません。)

    甲の調舒は

    自己表現、芸術性、コダワリ を 他人がどう思うか気にしないオープンさ。
    まんまの「コダワリ」を貫いていく姿です。

    一人で黙々と作業をしている息子のもとに、他の子どもたちが ふら〜っと寄ってきて いつの間にか数人で息子のアイディアが広がっていくことはよくある現象。

    彼はそれに対し拒絶もしないし、追いかけもしない。
    ただやりたいことをやっている、それだけなのです。

    暑いとき、雨が降っているとき、シェルターを求め木陰に人や小動物が寄って 立ち去っていくような、そんな様子です。


  • 天将星

    幼少期に天将星をもつお子さんは エネルギーをどんな形であれ どんどん発揮していってほしいです。彼女彼らは Queen であり King の気なのです。

    わたしは小さな王さまを動かしたいとき「◯◯しなさい!」という命令形ではなく「◯◯してもらっていい?」と声をかけるようにしています。(あまりにも動かない時は野太い命令形になりますが…笑)

    そういえば 外ではきちんとしているのに、お家では泣き叫んだり 自分の髪の毛をむしったり 大暴れする幼少期天将の女の子がいました。それはその年齢の彼女が生きていく術なんですね。「私中心に思い通りにいかせたい!」でも、保育園では叶わない。王者の強いエネルギーを家庭という安心の場所で 暴れることによって鬱散している。エネルギーのインとアウトという面から見れば、彼女の命は賢く、健全です。

    動くぞ〜!と自ら動くことだけがエネルギーの放出ではないのです。
    上記の火剋金のように環境から削がれていくこと、環境からの働きかけに精神的にも肉体的にも対処するこ自体がエネルギーの放出になります。






学校、しんどい?

「? しんどくないよ。」

「なんで?」

仲間じゃないってお友だちに言われたって先生から聞いた。

「でも きょうは 大丈夫だったよ」




本心はわかりませんが

わたしは彼に強さを感じています。















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