丁 2025

tei/hinoto

基本性格
地上の火 焚き火や蝋燭の炎、灯火
特定の範囲で 明るく 温かい
まわりが暗いと際立つ光
燃料があれば盛大に なければチロチロと
不規則に心の炎は揺れ動く
風の知らせを聞き 伝達する




ほどよい世界 2.0

人間は経験を重ねていくごとに、自分にとっての「ほどよさ」を知ります。ほどよさ は勇足の先に傷ついたり行き過ぎてしまった自分の体験の賜物であって、とても居心地がいいものです。一般的に年齢を重ねた人ほど やり方 が固まっていく傾向にあります。若き者から見ればそれは保守・頑固な姿と映るかもしれませんが その方たちにはその方たちなりの文脈があったのです。

皆とシェアする大きな世界の中に 私という小世界があるとして、この小世界というのは自分が理解できるもので組み立てられたオリジナルの空間なのだと思います。

丁さんにとって2025年は この「小世界を越境する」旅です。世界はこうである、という居心地のよいパターンに創(キズ)が入ります。多くの人にとって 知らない世界 や 破壊 というものはいずれも怖いですし 脳にアップデートが起こるわけですから非常にエネルギーを喰います。

けれど、この時期のあなたは12年に1度の強いエネルギーに恵まれていて、社会的負荷の中でエネルギーを削ぐくらいで丁度いい、むしろご自身の欲求に蓋をしてしまうと 自分で自分の身を焼き尽くすことになりかねない そんなエネルギッシュな年なのです。





ことしの欲求とは「自分自身の体験によって幅広く知りたい!」というものです。

まだ見ぬものを見るためには他者が敷いたルートではなくて、自ら動いて境界を越えていく必要があります。それは文字通り国境かもしれませんし、人によっては常識、心理的抵抗感、居心地のいい人々(自分自身)という壁、かもしれません。
海水やそこに棲む海洋生物は、人間が引いたボーダーの水面下で自由に遊泳するように、あなたもまた、あらゆるボーダーを越境していく、その源には「知りたい!」という熱烈な好奇心があるのです。

旅の目的地へは 一足跳びというわけにはいかず、最初に手間暇かけてやることでメラメラミリミリと 勢いを増してオートに燃え拡がっていく姿があります。あとは野となれ山となれ。そこに辿りつくことが意義のように思えますが、実は、旅路そのものが「拡張」の実体ということもあります。頑張ってみたけれどダメだった・そこには何もなかった、それこそあなたが受け取るに相応しい世界の拡がりのカタチなのかもしれません。

怖い、と思っていたものは 自分が知らなかったから恐怖していたのであって、身を浸してみたら案外大丈夫だった、その案外大丈夫は、来年以降 板について「なんであんなに怖がっていたんだろう?」と昔の感覚を忘れるほどです。





とかく今年は、行けるところまで行ってみる、思い切って突き抜けてみる、逃げずに対処する、降伏して底まで落ちきってみる、ことが肝。

ライフスタイル、働き方、人付き合い、家族、夫婦関係、子育て、心のありよう … それらについて見聞の寄せ集めで見当をつけた ほどよさ に従う限り、心からの納得はないのでしょう。


特に仕事において「極み」という星意から トップに躍り出ることもあります。
組織に所属する方はリーダーや責任を背負う立場、競い合う部門では No.1 という立場、個人事業では業界でも一目置かれる存在になったり何かの枠で先頭に立ちます。

非常に責任を感じることから、あなたは一時、気が重くなるかもしれませんが そんな状況をあなたは上手く活用するのだと思います。立場を活かして、古くまどろっこしい体制をぶっ壊し何かを再構築したり、前例のないことを実験してみたり。

極み というのは上の極みもあれば、当然 下の極みもあります。

築いてきたものが崩れたり、これ以上、落ちきれないほど落ちてみたり。自ら壊しにいくのかもしれません。いずれも崩れ落ちたものは既にあなたのレヴェルに合わない「古臭いもの」で、落ちきれなかったのは恐怖や執着というバタつきです。あなたは真っさらなスペースから創造する準備ができているのではないですか。脱力の中で実はわくわくしているのではないですか。いずれにせよ残るものはあなたにとって本当に必要なもの、真っさらなスペース、誰にも束縛されない自由な荒野です。



「自分にとっての」ほどよさ=中庸 を真に知るには 中庸から一度外れてみる体験が必要で 0 あるいは 100 を知って、自分なりの 50 という良い塩梅を知れるのです。上限と下限の振り幅が大きいほど、暗黙知としての「ほどよいポイント」を的確に知ることができます。ここが50だろうと思っていたポイントは的外れで、だいぶ居心地の悪いものだと気づきがあるかもしれません。今年は 0 あるいは 100 を探るときで、居心地のよい「ほどよい世界 2.0」を守っていくのは来年以降の話になります。