宿命にない十大主星とは無縁なのか【座気】



自分がもっていない資質、たとえば自分の命式にない十大主星は
もう手に入れることができないと思っていたんですね。



ぽんこつ新人 がリーダーになった日


大学時代、ご夫婦が営んでいる洋食屋でバイトをしていました。
アルバイトの定員は伝統的に決まっていて
男の子2人、女の子4人、の計6人

6人のうち日替わりで3人が、シフトに入ります。
厨房は男の子 1人
ホールは女の子2人

マスターと奥さん、そして3人の学生で
17時から営業終了の21時まで働きます。



わたしが新人としてお店に入った頃、奥さんに嫌われていました。
とっても人見知りで、浮世離れした雰囲気の美人なマダムでした。

人の好き嫌いがはっきりしている方で、
わたしは「嫌い」に分類されたようでした。



奥さんにとって 新人のわたしは stranger なんですよ!笑


stranger: よそ者、見知らぬ人、奇妙な



よそ者で、ミスは多いし、変だし(?)
奥さんは私のことを歓迎していないよな、という空気がひしひし伝わってきます。

他のホールの女の子とは笑顔で話すのに、わたしが発言すると真顔。
気を遣って、先輩がわたしに話題を振ってくれたり。

もう怯えていましたね。
水を持つ手がリアルに震えてました(笑)
萎縮してるから更にミスが増えたりしてね。
ホールの先輩のフォローがあって、日々の仕事をなんとかこなせていたのでした。




そんな週に3度のバイトを半年続けたときに、
一番上の先輩が就活でバイトを卒業することになりました。
それに従い、わたしの下に新人さんが入ることに!



ホールとしての地位が最下位から3位になったんです。



ついにその日がやってきました。
新人さんと二人きりでホールの仕事をする日。with 奥さん



「わたしこそ新人なのに、人に何かを教えつつ仕事をこなすなんて恐ろしい。お客さんきませんように。奥さんと何話せば良いの。」と、憂鬱になりながら、16:45に「おはようございま〜す」とお店に入ってエプロンを締めました。





お客さんが少ない曜日に。と先輩が配慮してシフトを決めてくれたこの日は、
もう2階まで開く大盛況の日になりました。


ピークのときは頭はハイの状態なのに身体は淡々と動いている。
変な思考が入らないから、
イレギュラーな事態にもササっと対応できた不思議。


お客さんの出入りが落ち着いたときには皆で談話するのが定例なのですが
そこでの雰囲気も居心地も、ガラっと変わったような気がしました。

奥さんも私に初めて笑いかけてくれて (新人よりマシだと思われたんだとw)
わたしも新人さんが孤立しないよう、場に馴染んでもらえるよう、
「広告研究会では何をしているの?」と
上田晋也の如く MC役に徹したり。



今までで一番忙しいその日、一番いい仕事ができたんです。




マスターが一言。



「やればできんじゃねえか。」



ポジションの気


算命学には座気論というものがあります。


「そのポジションに就けば、自ずとその風格がついてくる」というもの。


各ポジションと十大主星



わたしは、あの日
下っ端から《ホールリーダー》という座に就かざるを得ない状況でした。
雇い主から見たら一番の右腕《補佐役》でもあったでしょう。




リーダーは方向に当てはめると中央土性であり、十大主星だと禄存星・司禄星です。
補佐役は西方金性で、車騎星・牽牛星です。



わたしの命式に禄存という星はひとつもありませんが
リーダーというポジションにつくことによって、
禄存 (あるいは司禄)的な風格が備わったんですね。

また、マスターや奥さんを中央(長)だと捉えると
わたしは補佐役ですから、わたしの命式の車騎・牽牛の星が、
あの日フル稼働したんだと思います。
自分でも信じられないくらい、良い動きができました。
そして心身ともに充実していたんです。



このように、自分の命式に表出していない十大主星も
あるポジションに就くことによって
自然とそのような質が加わることもあるのです。


これは十大主星の範囲外にも言えることです。
盗みをはたらけば盗人の風格が、
美容院に行って綺麗になれば美人の風格が。


「無理・恐い」と本人は思っていても
もう否応なくそのポジションの役割に飛び込んでみたら
いつのまにか、風格がついてくることもある。



わたしが 資質としてもつ金性・補佐役が、ポジション補佐役とシンクロして
いい仕事ができたように


ポジションとシンクロしたら、資質が喜ぶ。





いまはなき、あのお店



まかないが最高に美味しかったな。







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