算命学で命式 というものを出したのなら星がたくさん現れて、その中に「天○星」という 星の存在を3つ確認できます 。
これは 十二大従星(じゅうにだいじゅうせい) といって、
人間が受胎してからあの世にいくまでの一巡を 12地点 に分割して
その人の「現実に対する心の様子(強さ)」をあらわした星たちです。
天報星 → 胎児 天印星 → 赤子 天貴星 → 幼児 天恍星 → 少年少女 天南星 → 青年 天禄星 → 壮年 天将星 → 頭領 天堂星 → 老人 天胡星 → 病人 天極星 → 死 天庫星 → 入墓 天馳星 → あの世
心や十大主星 あるいは 表出干の強弱を決定する 無味乾燥の、「係数」のような使い方や
その状態(地点)に 命を吹き込んだように「性格」としてデリケートに観察することもできます。
たとえば天堂星を知りたいのであれば「老人の本質とはどんな様子だろうか」と考えます。
実際の肉体が老人でなくても9歳の子が「天堂星」をもっていれば 「どこか老成した雰囲気をもった子どもだろうな」と推察します。
それらは命式中の 若年期・壮年期・晩年期、と3つの箱におさまり「自分の現在地」に合わせて 特に強調されていきます。
たとえば今40歳の人物であれば「壮年期」の箱に入る「天○星」の質が強調されるので、そこをみます。
20歳の人物であれば、学生さんなど親の庇護下にあるのなら「若年期」の箱を。その時期から社会にでたり子供を養育し 独立しているのであれば 既に「壮年期」とみることもできます。
それでも、1-3つの表出星は いつであろうと 確実に只今の性情に滲み出てきます。
天恍・天胡・天堂 と出たのなら その全てを「性格」のエッセンスだとみなし、そこで発生する矛盾は「矛盾」として 受け取ります。
COVID-19 が発生して2年。動の香りがするこの時代背景に 十二大従星 たちはどんな想念を抱くのか。
12の星たちに告げたいこと。
12のありよう・役目 を 綴り書きしました。
自分は自分であるほかない。
柳緑花紅
眼横鼻直
祝日の暇つぶしになったら 、それ 算命学者 冥利につきます。
天報星・胎 (胎児)
基本性質: 多芸多才・変転変化・お天気屋・時間観念の薄さ・二面性
決めない。自分の立ち位置も哲学もコレだ、と決めない。
決めなさ。どうなるかわからない状態において最高の力がでるのです。
状況に応じて 変幻自在に身を処していく。左と右・玉と石。どちらの情報を集める。
「あ、これ違う」と思ったのなら身を翻してしまえばいい。
心、 どこにも置かないのなら どこにでも在る。
天印星・養 (赤ちゃん)
基本性質: 受け身・甘受・ユーモア・物事の原因をつくりだす・愛される
家族や友人・社会・行政… 周囲に流されるということは、あなたらしい。助けてもらう。
あなたの存在そのものに救われている人もいるのだから。
家族や友人に賢者や強きものはいますか? 彼らの懐に入って甘んじてしまおう。
嫌なニュースがあったとして、それは「あなたの世界」に必要のあることでしょうか?
深刻ぶった人の話は 深刻ぶったひとたちが消化すればいいのです。
天貴星・長生 (子ども)
基本性質: 純粋・実直・力み・学ぶことが好き・伝統を重んじる
世の中の裏側や忖度を嫌う潔癖さをもっています。
(大人)社会に蔓延る「これは気持ち悪い」ということを感じ取れるあなたの透明な感性・潔癖さ…
じき「気持ち悪い」ことの力は失われるのでは。
そんなことより、遊ぶのはどうでしょうか。
学びましょう。あなたが何歳だろうと、興味があるコンテンツ・界隈に飛び込んでみる。
師を求めたり、古典を紐解いてもいい。その爽やかな明朗さが「気持ち悪さ」の力を減退させるのです。
天恍星・沐浴 (少年少女)
基本性質: ロマン・反抗反発・色気・寂しがり屋・離郷
脱皮したいのに動けない。寂しくなる。どうしたらいいか分からない。紛糾した自分の状況。
もし行き詰まってしまったなら 拠点を見直してはどうだろう? 土地や生活スタイルなど物理的なことでもいいし、考え方とか表現方法… 精神的なことでもいい。
現状脱皮をしてみる。
暗中の明。自分だって暗いくせに そういうところを隠して煌びやかにみせる。
あなたの表現・感性・佇まいは 世間の闇を明るく照らす。
天南星・冠帯 (青年・会社でいうなら新入社員)
基本性質: 反骨精神・環境を無視した批判力・直情的・無鉄砲・退くことが苦手
腹が立ちますよね。状況に応じずマスクをする人・状況に応じずマスクをしない人..だとか。職場・社会や政府の不合理に。国や世界の不合理に。
「怒り」
怒りによって自分の思考やスタイルが練り上げられていく。いままでもそうだったでしょう。
その怒りによって行き着いた思想をもっと煮詰めたり表現してはどうでしょうか。あなたの思考には律がある。言葉には張りがある。それがやがて道を拓く「理」となり、外に還元する、ということもありうるのです。
天禄星・建禄 (壮年・会社でいうなら中堅社員や管理職)
基本性質: 堅実・中庸・観察力・事なかれ主義・安全第一
自助。まずは家族や現実優先でいきましょう。健康・衛生・食べていくこと・居住地だとか。
周りに乗せられて「動」かなくてもいいし、石橋叩いて動いてもいいのです。
あなたがGOだと判断したのなら、それは時宜を得ていることが実に多い。冷静で現実的な思考・判断力があなたにはあるのですから。それは動いてください。
同じメディアばかり見ないこと。偏らない情報源から収集することです。あなたのよさは現実的な「中庸」にあります。
天将星・帝旺 (王者・会社でいうなら社長)
基本性質: 物事の極み・アンバランス・現実において非常に強い・傲慢・孤独
いまの立ち位置は 最悪ですか。最高ですか。そのどちらの状況であれ極端な状況は「天将」らしい。
平和や安定はあなたには不似合いです。今、厳しい状況にいるのなら、それはチャンス。
もし精神的にやられてしまっているのなら、いっそ徹底的にやられてしまいましょうか。
自然の法則は陰と陽が消長を繰り返すこと。最低まで落ちきるのです。そしたら這い上がり最高になるしかないでしょう。それには目の前に陳列する案件から目を背けず 淡々と処理していくことです。0と100を味わった者のみ、自分なりの50(中庸) を、 0から100までの 人の気持ちを、知ることができるのです。 (といっても、50は天将らしくはありませんが..)
天堂星・衰 (隠居・老人)
基本性質: 引っ込み思案・老成・地味・知性理性を所有・後始末がうまい
事態の動向を静かに観察しているのですね。あなたが培ってきた知恵や了見は、必要があれば洩らしていく。そうでなければ、自分の中で静かに活用していく。
あなたの態度、存在感、その言葉は混乱の中にある人たちを落ち着かせるパワーをもつ。
決して派手ではないけれど、集団の中にひとりでいい、ひとりでいいからあなたのように物事に一喜一憂せずにいれる者がいればいいのに。
天胡星・病 (病人)
基本性質: ロマン・美意識の高さ・芸術・感性・直感力
あなたは何かを感じているのですか? でもそれは工夫を凝らさなければ世俗に通用しなさそう。でも言葉や理にしてしまうと途端に失われてしまう。だから口をつぐんでいるのですね。
世間よりも自分の感覚が正解。それは情報を得てから0.3秒の感覚。違和感があるなら 病を盾にキャンセルしちゃいましょう。自己不全感はあなたの妙薬ですから。もうあまりに自分を傷つける人や情報は 排除してよいのです。
天極星・死 (死)
基本性質:お人好し・分別しない(ゆえに無限)・霊感・水の流れの如く生きる・
ただこの通りに、こうあるだけです。
家族がそうなのだから 周りがそうしているのだから そうするだけです。
格闘する「対格」がそもそもないのですから闘うということがない。
苦痛なら苦痛になりきり 喜びがあれば喜びになりきる。苦痛も喜びも同時に解決。
自分が何者であるかは、瞬間瞬間に更新されていく。
これが自分だということが全くみえてこない それがほんものの姿で 天極の世界。
天庫星・墓 (入墓)
基本性質: 凝り性・正直・物事を掘り下げる・一業専心・自分に厳しい
SNSにいると 専門家並み・いや、それ以上に力量と知恵をつけた「素人」をよく見かけるようになりました。肩書の専門家全てを信じられるかといったら、そうでもないことも。
ウィルス・予防・栄養・陰謀・経済・だとか未曾有の「お題」がわんさかあるこの時代背景に、天庫が持つ分析力 & 凝り性のパワーとは親和性が高いとみています。仕事にしろ趣味にしろ、ハマってしまった場合、凄まじい専念力を発揮。それは なまくら専門家を 超えるフレッシュな力です。
天馳星・絶 (あの世)
基本性質: 一見大物風・瞬発力・多忙多動・他者と歩調を合わせられない・目的がない
「目の前のことを徹底」
ただそれだけです。ああすればよかった、この先どうしよう。など過去・未来に囚われることは天馳の世界観ではありません。
たった今!ここ!
日常・仕事・遊び・学びに骨折って「打々々々!」です。
ヤバイことになったら、そのときに考えればいいのです。
(といっても 今に夢中なら、その「ヤバイとき」なんてずっと虚構のままなのですが。)