すこし前に、このブログの欧文フォントを変更しました。
トップページのタイトルは今まで セリフ書体でした。
↓ ↓ ↓
セリフ体 serif 日本語書体が「明朝体」「ゴシック体」とわかれているように 欧文書体も「セリフ」「サンセリフ」とわかれています。 欧文のセリフ体 は 日本語の明朝体 にあたります。 どちらも 縦横の線の太みのコントランスとが顕著で 毛筆や石彫を感じさせるハンドクラフトの名残が特徴です。
いかにも「算命学と禅」を語りそうな趣で…(笑)
昨年このブログを立ち上げたときに「これはマッチしているな!」と選んだフォントです。
広告やグラフィックで使われるフォント選びの正攻法は、その商品のイメージ・ターゲットとシンクロする書体を選ぶことで販売促進を目指します。
たとえば 美容にはお金を惜しまない25-30代の 大人の女性に売り出したい化粧品であれば、華奢でエレガントでスルッと流れるような書体を選んだり
なにか刺激を欲する屈強な男性をターゲットとした飲料であれば、ゴツく 太いゴシック体を選んだり、斜体であったり、あるいは文字を斜めに配して「強・動・激」の相乗効果を広告に与えます。
その商品名をキャッチコピーを「誰の声で」読んでほしいのか フォントが放つ「声色」で、フォントを選んでゆくんだと思います。
で、
ブログですが
こんな風に チェンジしました
気品は消えてしまったけれど
あっさりとした 親しみやすい雰囲気を出したかった。
わたしが書く記事は ただでさえ陰気なものが多いから 「中和」という意味もこめて。
「算命学 そして禅」というサブタイトルも 明朝からゴシックに変えたいのだけど、変え方は調べないとわからない状態..
このブログは 地味で人気のない記事から
(特に禅思想系はあまり読まれないので悲しい)
算命学を知らない友人向けの記事
もはや算命学でもなんでもない主婦記事
まで雑多に揃っています。
算命学を知らない人でも楽しめる記事をこれからも書いていくつもりです。
もちろん専門的な内容も。
ただでさえ「算命学」、とくに「禅」は大衆にとって とっつきにくいテーマ。
そんな禅を、アメリカに広めた鈴木大拙先生の英文書籍の表紙は サンセリフを使うことによって、あっさりと、東洋独自の陰気さは背景画像に任せ、タイトル自体は初対面でもとっつきやすい雰囲気になっていること。
この本のデザインの影響も受け、
こちらもブログタイトルを崩した次第です。
併せて本文の欧文書体も変更しました。
タイトル ・本文
各々ちがうフォントを使っているのですが
どちらも素敵すぎて震えております。
わたしがフォント業界にいたときは このフォント、多分なかった。
見ていてうっとりする。本文にも素直に Alegreya Sans を使用したかったけど
日本語と混植すると 大きさ という点で調和しなかったので不採用でした。
Essay In Suchness のタイトル部分で使われているフォントは
« Alegreya Sans SC» « Alegreya Sans»
↑ WordPress のカスタマイズで選択できるフォントはここ Google Fonts に揃っているので視覚による雰囲気チェックできます
アルゼンチン出身のフォントデザイナー Juan Pablo del Peral 氏 によってつくられた フォントファミリーです。
フォントファミリーとは: 同じコンセプトをもつ1種のフォントでありながら、さまざまな 太さ・スタイル(セリフ or サンセリフ / イタリック)・用途別 etc.. にデザインを最適化された フォント体系
「SC」とはSmall Caps の意味。
粗く説明すると大文字でありながら、スケールが小ぶりにデザインされている大文字。
SCは このブログタイトルのように 小文字入力しても 大文字の字体で出力されます。
Alegreya Sans について
Alegreya Sans is a humanist sans serif family with a calligraphic feeling that conveys a dynamic and varied rhythm. This gives a pleasant feeling to readers of long texts. There is also a Small Caps companion family.
Google Fonts / Alegreya Sans
The Alegreya type system is a “super family”, originally intended for literature, and includes sans and serif sister families. The family follows humanist proportions and principles, and achieves a ludic and harmonious paragraph through elements carefully designed in an atmosphere of diversity. The italics bring a strong emphasis to the roman styles.
Designed by Juan Pablo del Peral for Huerta Tipográfica.
↓ ↓ ↓
Alegreya Sans は ダイナミックで抑揚のあるカリグラフィ(運筆)の風合いをもつヒューマニスト系のサンセリフファミリーです。この特徴によって、長文で組まれた場合でも 読者に心地良さを与えます。スモールキャプス(Small Caps)のファミリーも取り揃えています。
ヒューマニスト系 フォント雰囲気の分類名で、人間の手によってペンで書かれた抑揚の名残を感じるフォント
当初、文学文献向けにデザインされた「スーパーファミリー」である Alegreya ファミリー構成は、サンセリフ体のみならず姉貴分のセリフ体も存在し、姉妹展開されています。このファミリーはヒューマニスト系のプロポーションと原理に倣っており、それぞれの雰囲気に合わせて パーツ各々を入念に設計することによって 文章を組んでみても調和がとれ堅苦しくない印象を実現しました。イタリック体(斜体) は、ローマン体(正体) のスタイルをより力強く強調したものになっています。
……………………………
Alegreya は長文向けにデザインされているためなのか、字のスケールやグリフがもつ空間が割とコンパクト。ブログでは調整なしで(調整、できるのかな?) 日本語本文と組むとアンバランスなんですね。InDesign などで設定すれば混植もいけるでしょう。
日本語フォントと、欧文フォントを 同じ大きさで入力したときには通常、欧文の方が小ぶりに見えます。「日本語フォントに入っている欧文」は従属欧文とゆって、日本語のスケールに合わせて欧文の大きさを調整しています。なので欧文オンリーで文章を組みたいのであれば、従属欧文を使うと少し変なことになる場合があります。
どんなコンテンツでも わりとデフォルトで入っている「verdana」という欧文フォントは、欧文フォントでありながら字面が大きく、調整なしで日本語と混植しても、ギャップがさほど気にならない(はず)。
そもそも、この verdana という書体は マイクロソフトが、コンピュータディスプレイで使用するために 90年代にタイポ界の巨匠のマシューカーターさんにデザインを依頼したもの。字面もグリフひとつひとつが抱える空間も広々としていて、視認性があります。
大衆的でありながら、品質も担保されているので、オフィスの書類でもお使いになると見やすい面ができると思います。(そのときの日本語はゴシック体をオススメします)
verdana はさておき
ブログ本文は Maven Pro というフォントを選びました。
いまここで、確認できる英文や数字は、Maven Pro です。
Marven、初めて知りました。
字面が大きめで 混植に耐えていると思います。
これで日本語をゴシック体にする方法がわかれば一層いいのに。
特に数字が可愛い。
合わないと思ったらまた変えます。