(孟春…旧暦1月 という季節では) 秋の政令を行えば、民間に疫病が大流行し、強風と暴雨がたびたび襲い、藜・莠・蓬・蒿などの雑草がいっせいにはびこる。《呂氏春秋》
藜・莠・蓬・蒿などの雑草がいっせいにはびこる。
藜 (あかざ)、はびこる。ぎゃー!
今年の2月から畑をはじめた。
夫の会社は2022年から原則リモートワークということで どこに住んでも自由となる社内改革があったのだ。しかし、異動先は「原則じゃない方」部署に決定。おしい〜。
土を触りたい・自分の敷地にある食材で料理をしたい、という欲動はずっとあった。この気持ちはだいぶ煮込まれて、なぜ畑をやりたいのか、きっかけすら思い出せないのだが..
とにかく、もう「はたけやりたい!」となったら畑に突っ走ってしまう 農家の血筋 × 車騎 × 天南星 の悲しき習性。
別居と移住を考えつつ、とりあえず会社指定の千葉の家に引っ越しをした。
関西に住んでいたときは賃貸のベランダで、小松菜、じゃがいも、みょうが、カジイチゴ、ミミズコンポストなど、ちょっとしたベランダ菜園をしていたのだけど、
今回の物件は、ベランダ菜園どころか ベランダ植物NGということで、落胆した。
ゴザで隠したらいい!大根くらい植えられる!
(譲り受けた) この種子を生かさないのというの!?
「土とかが隣の部屋にとんでいくからだと思う。宝塚の家のときもけっこう土がすごかった。マンションの規約で決まっていることだから、できない。」と夫。
との(夫)は、種子が嫌いなんだ!みごろしにするんだ!
「なんでそういうことになるの。そんなこといってないでしょ!」
わーーーーーーーーーーーーーん (号泣)
犬を飼いたい小学生のごとく、
世帯主と戦い 大泣きしながら撃沈。
山岳の心 → 不動
中心星・貫索 → 頑固
辰巳天冲殺 → 現実主義者
の夫を動かすのは容易ではない。
くっ…. 諦めぬ。
近所で貸し畑を探し、問い合わせるも
「今いっぱいなんです。春には空きがでると思いますが…」
けっきょく自宅から車で1時間の場所を契約してしまった。
遠。
そういうわけで、自由にできる畑を1区画 いただいた。
あ!そうだ。
ここまで書いていて思い出した。
まだ息子が生まれる前..2018年頃に、福岡正信さんという自然農の神さまのような人が書かれた『わら一本の革命』という本に出会った。命式を調べると福岡さんは宿命二冲殺だったので、俄然興味が湧いて、本を取り寄せたのだった。
また、『アナスタシア』という、ロシアの実業家が シベリアの森に住む不思議な女性に出会い、世の中のことを聞いていくという物語(?) 実話(?) に、農のことが書かれていてそれを実践したかった。(ロシアは、ダーチャと呼ばれる菜園付き別荘をもつ文化がある)
そういうことがルーツにあって、今年はじめた畑でも農薬や肥料を使わない、藁を敷いて緑肥の種(エン麦・クリムゾンクローバー) を蒔いて 土づくりをはじめたのが2月だった。
植物にわたしたち家族の情報を伝えるためにアナスタシアにある通り、舌の上に種をおいて、9分待ってから蒔く、ということも辰巳天冲殺の夫も巻き添いにして実直に実践した。(種が多すぎるので「トマトに情報わたしたからいいよね」と途中でやめたけれど)
わたしたちの区画は謎にアカザ・シロザという 冒頭の呂氏春秋 引用にある「藜」という漢字があてられる植物がはびこっていた。
他の区画にはぱっと見、見当たらない。
放置されている区画ですら。
草は『木剋土』と 土を耕してくれるので、基本排除しない気持ちでいたが、それでいるとメインの作物たちが埋もれてしまう勢いだ。定植する作物が主役で、他の草が脇役になることをイメージして繁りすぎた草をカットしていく。
うわ〜
きもちよさそう。
迷子しないように、熊鈴をつけています。
週に1度の畑で、
地上の草の勢いが旺盛になる5月には この一輪車3杯ほどの草を刈る。
コラム * 畑仕事と算命学 3月は卯。卯の坐下には種子・微生物(乙)がある。卯(ぼう)はボーボーと草が生い茂る季節で生い茂ってきた草の手入れにとりかかる時。十二大従星では 天恍星(新春期) を連想させ、この時期にカットオフの手入れをすることで 畑の方向性がなんとなく決まってくる。アンバランスな草を放っておくと後に紛糾する。 4月は辰。辰の坐下には種子・微生物(乙)水分(癸)隆起(戊)がある。 辰は 振・伸・震 ということで植物や命が奮い立ち、陰気を力強く振り払う時。十二大従星では 天南星(青年)を連想。天南は「恐れ知らずの前進力」が性で、畑ではそこが密であろうと疎であろうと草がおかまいなしにズンズンのびてくる。 5月は巳。巳の坐下には 隆起(戊)道具(庚)陽光(丙)がある。巳は已(すでに)ということで、すでに陽の気が行き渡り、主要な作物 & 脇役の雑草ともに自分のポジションを確立する。連想される十二大従星は天禄星(壮年)で 社会でのポジションを確立し落ち着きをもちながら前進をする。実際の畑をみても、この場所にはこの種類の草、とすでにパターンができているようで、トマトはトマトらしく、モロコシはモロコシらしく立ち、雑草と作物の区別も容易になる。
畑を実際にやってみてわかったのは、
農家さんのご苦労だ。特に無農薬や減農薬を実践されている方…
品種が少なければ虫と動物、草から作物を守る「パターン」もシンプルだろうが、多品種になると、それぞれの個性と それを好む動物の対策も多様になる。
また、作物を手に取るお客さんが快適であるように 野菜についた虫をチェックし、土を洗い流し、梱包をする。
「なんでも値上げされているね。すぐ1万円が飛んでいく。」と喫茶店でおじちゃんが愚痴るけれども
今までが安すぎたんじゃないかな。
(食品にかかわらず) 生産者のそれまでの行程… 知恵と工夫が確かにあったことをすっ飛ばして、結果だけを当然のように享受してきたのだ。私もそうだ。
真摯にモノづくりをしている方々には相応のお金を払うのは当然のように思う。
わたしたちは自分が生産するエネルギーよりも多くのエネルギーを摂りすぎている。
さて、アカザが集まってくるのはアカザが今のわたしたち家族に必要な物質だからではなかろうか?
よし、まずはアカザを食べてみようぞ。
調べると江戸時代までには「野菜」として育てられていたとか。
耳鳴りにもいいらしい。
【アカザの味噌汁】
いける。何も言われなかったらほうれん草の赤ちゃんのような味。
【アカザオムレツ】
・・・。卵とケチャップに風味がかき消されて、アカザの良さが引き立っていない。
それほどまでに繊細なのか。
【アカザ茶】乾燥させたアカザを粉末
うっ……….。
自分の中の「お茶」の範囲外の味がする。
そこらへんの草です!!!という風味がすごい。顔が勝手に への字 になる。
味噌汁やオムレツではクセがなかったのに、乾燥するとダイレクトにくる。
(芽を踏む) 夫と子どもにプリプリしながら、時に大泣きして、汗かいて畑やってます。
そのあとの温泉が最高なこと!!!