下山


「いってきます」と言ったばかりで気まずいのですが

山小屋から早々下山しました。

実家の静岡からブログをおおくりします。



3歳のむすこと2週間、働いておりました。


むすこが同行する山小屋業務は苦痛でたまらなかったです。

そんなん予想できてただろう。はい、でも好奇心で飛び込んだのです。

産後史上、1番つらかった。
午未天冲殺が午未に呑まれたとでも言いましょうか。




救いだったのは

オーナーと奥さんは
息子に とても とても 親切にしてくれて
子連れの私が働きやすいよう業務内容など配慮してくださったこと。



23日から私の両親の職場(小学校) が夏休みに入るので その日に息子は実家に回収されて それから一人で働く予定でした。


それまで踏ん張ろう!とカレンダーを1粒1粒ぬりつぶして 1日1日を消化していきました。




満月にさしかかる14日の朝。

わたしはオーナーに呼び出されました。





「ななちゃんは 感覚がズレている」








….あ、ようこそ!

異常干支と宿命二中殺の世界へ!







精一杯きづかっても 不愉快にさせてしまうのなら、


正直に生きて 破綻するほどの関係なら終わってしまえばいい。


表面は「どうぞどうぞ」「いいよいいよ」と善良で、実はどう思っているかわからない、そして後からキツく指摘されること。


あと1ヶ月、顔色うかがって 萎縮して仕事するなんていやなこった。

ズレてる関係とは そういうことだ。









小屋から山中に150mほど入ると電波が入るエリアがあります。


土砂降りでしたが、そこへ向かいました。


途中、電波をとりにいっていた同じ部屋の同僚とすれ違いました。



「怒ってるの?」



はい、怒ってます。



わたしゃ、どんな形相だったのか。



いつもは1mに1度立ち止まる息子も
その時ばかりは黙々とついてきてくれました。




夫に電話。
明日、むかえきて。




「いまいく!」と会社を放り出して
千葉から長野まで発車したトノ(夫)



その間に

客室掃除の仕事をしました。


仲良くなった同僚、親と同年代のその女性に話を聞いてもらったり

荷物をまとめたり。




大きなザック2つ。画板、オムツのパックを
駐車場まで運んで山道に戻るときでした。




標高2000mの駐車場に 白いFITが現れた瞬間

むすこも私も歓喜!!!




むすこ背負って 山から無我夢中でかけおりました!


いつも夫のことを手荒く扱っている 息子と私も、このときばかりは「街のホットステーション」のように思えました


白米のような存在ですね




とりあえず息子をパスです。






「オーナーが話をしたいというから18時まで待って」と言われたので、山荘に戻りました。
けれど中を覗くと夕飯時で忙しそう。

息子もウトウトで不機嫌だし
そのまま駐車場に帰ってきました。






土砂降りの雨です。

軽井沢で空いているペンションがあったので、泊まることにしました。


電波があり調べ物ができること
洗濯機があること
虫に怯えなくていいベッドがあること
あたたかいランプの明かり
シャンプーを使っていいこと
3人で食べるご飯
なにより息子をみてくれる人がいること!


わたしが癒される場所に必ずあるものは
大自然でも ザックでも 標高でもなく
ただの家… 3人なのだとわかりました。




癒された心がなければ、いくら美しいものに囲まれても、それを感じることはできない。

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