20代のころ
子どもを強く望んでいました
それにも関わらず
待てども 待てども
やってこないのです
妊娠出産をする
という現象を 学生の頃から
就職より なにより
尊んで 望んでいた ある女性にとって
描いたようにいかないことは
「自分の人生の中で最も大切な
ソレを得られないのかもしれない」
という恐怖
将来 当然 「くる」ものだと思っていたのですから
(はたからみたら 大袈裟で情的すぎにも思える表現をすると)
まるで
真っ暗闇にいるような
果てしない
そもそも歩んでいる先は
ゴールすら存在するのかわからない
自分の「進みたさ」「結果の欲しさ」と
自然の 一刻 一刻 としたペースが噛み合わない
(排卵は月に1度ですから)
ときには
ひどく虚しく傷つくもの
真っ暗闇
そんな感じ
当時は なんとなく
般若心経を写経をしていました
学生時代にAmazon で購入したものです
硯と細筆、文鎮 フェルトマット(?) など
おなじみの書道セットもついているやつ
般若心経は 『般若波羅蜜多心経』の略称
お釈迦様の弟子の シャーリプトラに
菩薩観音が教えを説くというシュチュエーションで
語られた説法です
写しおわるのに 2.30分くらいかかったかな?
その日も 写経セットをテレビ台からひっぱりだして
墨を練り始めると同時に
「ここに書かれてあることを調べてみようかね」
と思ったのです
そのころから 禅仏教・茶道 には心を寄せていましたから
色即是空 空即是色 という文言は 知っていたのですが
この漢字の羅列の真意は ほぼわからない
検索して 現代語訳を味わったのだけど
般若心経 . . 仏教.. あらゆる宗教というのは
絶望の時 自暴自棄になっているときに
すんごい スーっと 馴染んでくるのな
大空に 点として「私」が放り出されたような
で
さまざまな現代語訳の中に
ロック風な現代語訳 を発見しました
これがすごく イイんですよ..
現代語訳をさらに イージーに伝えている
『超スゲェ楽になれる方法を知りたいか?』
と観音菩薩さまの誘いから 始まります
その中で 私を
凪にしてくれた箇所
先のことは誰にも見えねぇ
無理して照らそうとしなくてもいいのさ
見えないことを愉しめばいいだろ
それが生きてる実感ってヤツなんだよ
これを読んで
白か黒かで足掻いていた私は
黒にだけになりましたね
全てが黒になってしまえば そこには黒しかない
すべてが黒になってしまえば 白も黒もないじゃないか
そのあとも半年くらいは 兆しがなかったけれど
今は
2歳児が わたしのベッドで絶叫しながら
そのはずみでオナラをしています
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