ときに
陽気は陰気をくまなく探し
そのあらわれを陽化しようとする
「未熟だ」といって。
東洋は西洋に
女は男に
子は大人に
もともともっている宝
徳(はたらき) に気づけないように
流れる質が異なるのに
東洋の体のつかいかた、社会システムから精神までを西洋化し
男女平等とかなんとか言って
女性は男性と同じように働くことを期待され
こどもを小さな大人に仕立てて「えらい」という
「劣」に着目する
それは陽が奪いたい
陽が本質的にはどうしても陰から奪えない宝、徳
あちら側からは奪えないので
「劣」という錯覚を与えて
陰自らがすすんで陽化することを望む
陽は大抵 悪気はない
形だけなのだ
内側のはたらきは奪われやしない
もうここでいい
何かにならなくても
しばらく静かにしていれば
眠っていた微かな声に気づくだろう
役目をまっとうするとは
徳(はたらき・いきおい).. 持ち味に安住するということ
ヒトができる所作に安住する
性に安住する
立場に安住する
「渓」
水彩 / 孟宗竹紙 watercolor on bamboo paper