埃っぽく眩い • ターシャ・テューダー (VOL. 1)



アメリカの絵本作家に ターシャ・テューダー という女性がいます。
園芸やスローライフに興味をお持ちの方はご存知かもしれません。


2005年に「喜びは創りだすもの ターシャ・テューダー四季の庭」というテーマでNHKドキュメンタリーが放送されていました。

晩秋の休日、適当につけたテレビ。たしか時間帯は朝で 午前の光の中で鑑賞していたせいなのか、目の前に映る光景は 夢のような でも既に知っているような懐かしい感覚。

子どものころ 朝の陽光に埃が輝いて浮いていることを初めて発見したときのような、そんな時間と空間。中学生のわたしはその老女の暮らしに心をもっていかれてしまいました。


老女の追求はせずに 大人になりました。大学生の年末、地元に戻り 両親と出かけた本屋に平積みされた本をみて「あのNHKの、庭のお婆さんに違いない!」とピンとくる。ページをめくると「おばあさん・複雑で時間を感じる庭・コーギー犬・紅茶」….. 名前を確認するとターシャ・テューダー。






この女性はターシャ・テューダーというのか。




今日の記事は、算命学の技術をつかって 彼女の生き方を分析してみたいと思います。



Tasha Tudor 1915. 8. 28 – 2008

1915年、アメリカのボストン生まれ。彼女の家は代々の ニューイングランドの名家。お母さんは肖像画家。お父さんは飛行機やヨットの設計者。幼少の頃から、乳母にサポートされながら 裁縫・料理など家庭的なスキルを習得します。

ご両親はターシャが9歳のときに離婚。そのあと自然の多い小さな町、レディングに住むお父さんの親友の家族に預けられます。レディングのおばさんは戯曲家で「突然、型にはまらない、ものすごく自由な雰囲気の家庭」で最高の時間を送った子供時代のターシャ。
ティーンになってからは一人暮らしをしましたが学校は退学し、骨董品のお店・茶室を営みつつ肖像画家をつづけるお母さんと再び暮らします。お母さんの骨董の買い付けに付きそうターシャはそこで古物と芸術についての審美眼をさらに磨いたのでしょう。
画家である母の影響もあったのか 絵本を作成していたターシャ。23歳に「パンプキン・ムーンシャイン」を出版。そこから本格的に絵本作家としてのキャリアを積んでいきます。

ターシャは2度の結婚と離婚を経験しています。子どもは 男の子 2人、女の子 2人。
子どもが産まれてからは、家庭生活を忙しくしながらも 精力的に子どものために手の凝った人形や 全力で創りあげるイベントごとを楽しみます。(子どもを大義名分として、childhood 的な生活を楽しむこの気持ちわかる。)

56歳のとき、バーモンド州の山奥にターシャが望む 「18世紀の様式に基づいた家」を長男のセス・テューダーが 研究&建築 します。そこで 主には一人で、たまに子どもや孫、お友達のサポートをささやかにうけながら 庭の手入れと四季の仕事、絵本創作のスローライフを 92歳で永眠するまでつづけてきました。






ターシャを算命学で眺めてみる



ターシャの命式は、わたしが算命学を習得するかなり初期の頃から、いや、素人のときからサンプルとして 何度も個人的なノートの上で眺めてきました。

家系図をつくることができる「六親法」を身につけたこと。
クリスマスの時期が近づき、図書館でターシャの本を借りたこと。

そんなタイミングなので この場所で分析していきたいと思います。


こちら彼女が産まれた 1915年8月28日 の干支配列図。


植物・生命 に手入れをし 輝きを与えたひと



並びをみていると、そんな印象がある。

符号の並びで彼女自身を表すのは日干「辛」。辛は、自然界で表すとスケールの小さな石のこと。宝石や鉱物のこと。その心は高い美意識と自尊心。

鉄鋼(庚)や鉱物(辛) は 誰かに価値を見出されたり、 使用用途を与えられて初めて「つかえる」道具だったり目を楽しませたり信仰の場での「美」になる。建材、生活の道具、調理用具、武器、硬貨、墓石…
デクの棒のような岩石や小汚い石は、加工次第で有用化。

ターシャは 自分が磨かれて輝くという受け身の姿勢というよりかは、命式のほとんどを占める木性「乙」「甲」「卯」を努めて剋しています。剋すとは「制御する」だとか「打ちのめす」など厳しい面がありますが、彼女の命式をみているとむしろ「自分をつかって木性を生かしている」ような。生かすんだったら相生じゃないのか?と思われるでしょうが、ここで言いたいのは相生的な生かすではないのです。相生は無意識であっても生かしてしまうダダ漏れのエネルギー。そこに苦労や創意工夫はさほどありません。一方、相剋は有意識。剋す方も剋される方もある意味、疲労します。

彼女は1日の大半を、広大な庭を歩き回り 草花の手入れにエネルギーを費やしていました。

草花は放置していても雨水があれば勝手に育つ品種もありますが、そこに「美」を付加するには 意識的な加工が必要です。枯れた葉を手でもいだり、剪定をしたり、掘り起こして場所を移動したり、庭の配色やボリューム感を気にしたり、球根を寄り分けたり… そんな地味な作業から 見事に咲き誇った花々をカットして陶器に生けることも!

何かを創造したり美しさを保つということは、日々のエネルギー配りは欠かせません。

ターシャは自分の庭を「なりゆきまかせ」と言っているけれど、それは怠惰によるものではない。ちゃんと美の目が届いている「なりゆきまかせ」だ。
彼女は禄存星が3つもあるので、手入れや創作は神経質になりすぎず 「これでいいのよ」と 大味にとらえることもできる人。だから楽しく継続できたのかもしれない。



また、生き物は五行では 木性(有機物)と捉えることができます。ターシャは動物や農業が大好き。子どもの頃に欲しかったものは牛で、13歳の誕生日に牛を手に入れています。バーモンドの部屋の中では鶏(たしかカラスのような野鳥も)を飼育していたり、おなじみのコーギー犬も!


自分が生命に与えた輝きが、屈折して ターシャという人物(辛)をより魅力的にみせる。ターシャの心を、キラキラと輝かせている。


草花も、動物も、子供も

どこに肩入れするわけでもなく淡々と、楽しんで育んでいるように感じる。


子育て


彼女は午未天冲殺ですから、(算命学理論的には) 南方=子どもや目下が欠落していて そこが欲望になりつつも、北方=親や目上に傾斜している。という気の流れがあります。

午未天冲殺は、子どもに対して ある意味ドライで、上でも書いたけれど「肩入れしない」。
愛情はあるのだとしても 一歩引いた目で 子どもたちと関わります。

ターシャにとっては子育ては試練の場だったかもしれないな、と思うのです。直々に子どもに向き合っていたらしんどかっただろう。そして子どもたち側も楽しい時ばかりではなかったかも。
星図をみると中心星が見事に四方を剋しています。



ターシャは柔らかくもあるけれど自分の理想を貫いた人だから、それを学校や仕事・子ども・配偶者・親にも (言い方はキツいけれど) 押し付けるような面があったんじゃないかな。実際に、子供たちもテューダー家にいる以上、テューダー式に18世紀風の衣食住を営んでいたわけで。

子どもを甘やかすような命式じゃないです。

玉堂星的に 「かわいい かわいい」と愛情を直接傾けるのではなく、創作や生活の知恵(北方)を介して 4人の子育てを楽しんでいたターシャ。気が向かう方向は子供たちそのものよりも、子どもに関する創作に向いていたのでは。

おそらく、どの子が特に可愛いだとか贔屓もなかったんだろう。
というのは、彼女は司禄星をもっているから。司禄星は どんな子に対しても分け隔てなく愛情を注ぐことができる。そして子どもの成長と共に自分も成長(積み重ね)していくから、子どもの成長に応じた自分がいる (=いつまでたっても子ども扱いする母ではない)。
そこに午未天冲殺の子どもに執着しない気質がベースにあり…

子どもが巣立ったら執着しない。


ターシャのドキュメンタリーには長男のセスとその子供たちしか出てこない。
4人中3人の子供たちは疎遠なのだ。





このことは次回以降に詳しくみていこうと思う。




まだまだ書きたいことがあります。
でも一旦お休みしましょう。



きのう2歳がつくった クリスマスカード。尊い。
描く・切る・貼る、の単純作業をやってもらい 小さく丸く切るなど細かい作業は私が手入れしました。
これと似たものを3枚。聖ニコラウスのオーナメントはわたしが作ったのですが、最初の1枚目はヤクザのような出立になったので、それは(なんでも喜ぶ)曽祖母宛てに決定です(笑)
12月6日の聖ニコラウスの日に爺婆のポストに届くように発送します。






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